皆さん、こんにちは。すみです。
今日は9月30日から10月2日に行われたアレクサンダーテクニークのワークショップのご報告です。
講師はヴォーカリストの鈴木重子さん、そして安納 献さんのお二人。
穏やかで、やさしくて、周りをふんわりと包み込んでしまうような雰囲気のお二人。
ワーク参加者の方たちもやはり穏やかであたたかくて、仲が良くて、皆が一つにまとまって・・・そんな中ワークが進んでいきました。
役者だったアレクサンダーさん、練習をしていると声が出にくくなってきて、病院に行っても根本的治療は受けられず、自分で治すしかない!と
自分の体を徹底的に観察し、自分が無意識に行っている、本来の自分らしさを発揮できなくしている自分の癖(ポーズ)、そして頭(頭蓋骨)と脊椎の関係に気付きます。
重い頭が脊椎を圧迫していると体は不自由な動きしかできない!
それを実際に体感しながらのボディーワーク。
頭をすっと持ち上げることで、体はなんと自由になることか!
体の動きだけではなく、声も変わってくるのです。
朗読をする人、歌う人。
重子さん、献さんがそっとその人の頭や首や背中に手を当てるだけで、当てられた場所をほんの少し意識するだけで、ほんの数ミリ姿勢が変わるだけで、みるみるうちにハリのある、深みのある声に変化していくのです。
やわらかい声を出せるようになりたいと言う人は、やわらかい声になってゆく。
本当に驚くほど変わるのです!! まさにマジック!
そして実際声をだしているご本人も 「体が楽~。」 という感想。
もちろん座っている時、立っている時、歩いている時にも応用できます。
講師の方に姿勢を整えて頂いてから歩き始める 『送り出し』。
すごく歩きやすいのです。
スッスッと足が前に出て、足に負担がなく、しかもいつもより速く歩けます。
頑張らなくても速く歩けちゃう。・・・というか、今までは無意識に自分にブレーキをかけるような歩き方をしていたことに気付きます。
普段よりすこし前傾姿勢なので、下り坂はちょっと怖いような、ちょっと後ろに反りたくなるような感じですが、そこは自分を信じて・・・。
歩く中で自分の内側と対話している感じ。
重子さんは『頭と脊椎の関係にお願いをする。』と言う言い方をされます。
ワーク中、何度も何度も耳にした言葉です。
『頭を上に持ち上げる』とか『背筋を伸ばす』とか、体に強制する言い方ではなく、
『お願いをする』。
人の心も体も命令口調だと、窮屈に感じたり、圧迫感を覚える・・・。心地良くない。
人は本来自由であることが心地良いし、それでこそ自分らしく生きられるし動ける。
言葉とそれを受けとる心の感じ方が体に及ぼす影響、
人間ってなんて繊細でかつ大きな可能性を秘めているんでしょう!
呼吸を意識したプログラム。
息を吸うと体の色々なところが膨らむ。
体の構造についても少し知ることができました。
朝のエクササイズの時も頭と脊椎に意識を置いて・・・。
一つのセッションが終わるごとに、気付いたことを皆でシェアリング。
それを頭に入れて・・・・・そして手放します。
頭にいつも余白を残しておく。でも必要な時には思い出せるようになっている・・・。
2日目の夜に皆で ♪ふるさと♪ を歌いました。
心をひとつにして皆で歌うこと・・・ 心の静寂感と幸福感。
そして私が強く感じたことは、人は自然の中に入ると本来の自分になり、解放されるということ。(枠がはずれるというか・・・)
今回は渓流や原生林など、よく外に出かけました。
川のそばまで行き、激しく流れる水を間近に感じた時、緑の中に身を置いた時、参加者の皆さんの顔がぱ~っと明るくなって、微笑みがこぼれ、ゆるんでいく人、わくわくして子どものような無邪気な顔になる人、その一瞬の変化に私は驚いたり嬉しかったり。
突然でびっくり! ニホンカモシカに会えました。
森の家のご飯もとても美味しかった!

のりちゃん作、秋の味覚きのこのリゾットと冬瓜・もずく・パプリカの清汁、
金平ゴボウと焼き葱に酢大豆、袋煮。
どれも滋味深かったです。
そして朝5時起きして、山栗をむいて山栗ONLYの茶巾を作ってくれた瑠美ちゃんの和のスイーツ。
山栗は小さいからとってもむきにくいんです!
瑠美ちゃんの頑張りとまごころに感謝して、よ~くよ~く味わって頂きました。
口の中に広がるコクのある栗のやさしいお味にしみじみ幸せを感じ、瑠美ちゃんの思いやりに心があったかくなりました・・・。
ありがとう。
アレクサンダーテクニークの良いところは、日々の生活にすぐ生かせるところです。
自由に動かせる体を、意識して作ってゆく。
意識することで小さな変化が起こり、それらが積み重ねられ、自分のものとなり、それが自分の行動をさらに広げ、可能性が広がり、大きな変化につながってゆく・・・。
新たな発見と喜びをともないながら・・・。
体は神秘ですね。 もちろん心も。
ワークを通して関わりを持てた皆さんと過ごした貴重な時間と出会いに、
心から感謝しています。
講師の重子さん、献さん、本当にありがとうございました。
そしていつも大きく包み込んでくれる美しい穂高の森にも、ありがとう。